創業者の孫が明かす“秘話”ヒントは…ウナギ
1933年創業。帯広駅前に店を構える『ぱんちょう』が、豚丼発祥の店だ。しかし、取材には厳しい店としても知られている。
今回は顔を写さない条件で、特別に取材許可がおりた。ついに、草分けの豚丼と対面だ。
90年以上守り抜かれた秘伝のタレが黄金色に輝く、これが元祖豚丼だ。
元祖豚丼のぱんちょう山田美鶴店主
「戦争前、祖父が、皆に元気がつくものが作れないかと考えて、十勝に多くいる豚を使おうと考えた」
創業者の阿部秀司氏は、過酷な気候の中で働く開拓者たちに活力をつけて欲しいと願っていたという。
精がつく、スタミナのつく食べ物はないか?…そのヒントになったのが、ウナギだった。
元祖豚丼のぱんちょう山田美鶴店主
「スタミナがつくといえばウナギ。試行錯誤のうえ、できあがったのが豚丼で、完成までには10年かかったのではないかと」
なんと、豚丼は『鰻への切ない憧れ』が生んだ、知恵と想いの結晶だった。
庶民には手が出ないウナギの代わりに、身近だった豚肉を、ウナギのタレで焼き、誰もが、手軽に食べられるスタミナ料理を生み出した。さらに、全国へと広がった理由には、初代の驚くべき決断があった。
「どうぞご自由に自分なりの豚丼を…」独自の豚丼が広がる
元祖豚丼のぱんちょう山田美鶴店主
「祖父は特許を勧められましたが、取らなかった。『どうぞご自由に自分なりの豚丼を作ってください』という感じだったので、それで広がって独自の豚丼が広がっている」
熱い情熱から生まれた十勝の豚丼。そこには、無欲な精神と人々を思う優しさが込められていた。
【調査結果】帯広名物の豚丼はウナギの蒲焼をモデルに誕生
帯広名物の豚丼は、十勝の開拓を支えた「豚肉」を使って、ウナギの蒲焼をモデルに誕生したものでした。
堀内大輝キャスター
田村さん、豚丼の「炭火で焼く」スタイルや「甘辛いタレ」は、ウナギ料理にインスパイアされたものとは意外でした。そして、元祖「ぱんちょう」さんのメニューには、もう一つの物語が隠されています。
世永聖奈キャスター
メニューのグレードは、松・竹・梅・華の4段階。これは、豚肉の枚数の違いですが、「梅」が「松」よりも上のグレードになっています。
これは、戦争中に店を守って7人の子どもを育て上げた創業者の妻・ウメさんへの感謝の思いが込められているんだそうです。
堀内キャスター
メニューの歴史や背景を知るとおいしさもひとしおです。先人たちの知恵と工夫に思いをはせながらゴールデンウィークを楽しんでみてください。














