◆ネットカフェ生活で貯金がつき路上に

男性は料理人歴40年の桑原高孝さん(56)。取材を進めるうちに、名前と顔を出すことに同意した。桑原さんが勤めていた飲食店は、新型コロナによる営業時間の短縮などが原因で売り上げが激減した。桑原さんも2021年の春に解雇された。インターネットカフェで1か月ほど生活したものの、すぐに貯金が底をつき、路上生活をせざるをえなくなった。
桑原さん「雨が降ったらいられない。雨漏りするから。風呂はトイレでタオルで体を拭くしかない。頭洗うにしても」

その後、自立支援施設を足がかりに路上生活を抜け出し、職を転々とすることに。しかし、希望に沿う職場が見つからず、途方に暮れた。桑原さんは、炊き出しで知った「おにぎりの会」に相談し、アパートを紹介してもらった―。
 
   
  













