泥臭く戦い続ける男が、ピッチに立ち続ける理由

インタビューの最後、「自身にとってサッカーとは何か」を問うと、彼はふっと笑い、天井を仰いで長く沈黙した。

自身の16年を静かに噛み締めているようだった。

「あんまり考えたことないけど… でも、やっぱり僕が一番人生に時間を費やしているものですし、一番自分が全てのものを、ここまで犠牲にしてやってきたものなので」

静かに、そして力強く出た答えは、「人生そのもの」だった。

「去年もそうでしたけど、ピッチに立たなければチームの力になれない。そのために毎日、100%の準備をして、100%トレーニングする。スタジアムに足運んだ時に僕がいるっていうのが達成したいこと」

33歳、背番号99。
決して順風満帆なサッカー人生ではない。泥臭くピッチで戦う男は、きょうもまた「人生そのもの」であるピッチへと向かう。
ファンがスタジアムに行けば、必ずそこに小野裕二がいる。その約束を果たすために。