最高潮の熱狂と、突きつけられた“現実”
2024年11月、国立競技場をオレンジ色に染め上げたルヴァン杯決勝。
ウォーミングアップでピッチに立った瞬間、小野は震えた。
「人生で初めてぐらい、鳥肌が立った。名古屋の応援が全く聞こえない、自分たちのサポーターしかいないのかという熱気。ああいうのはすごいなと思って」

上越新幹線すら増発させるほどのエネルギーを放ったあの光景は、今も彼の中に深く刻まれている。
しかし、その後に待っていたのは、J2降格という重い事実だった。
「『新潟といえばポゼッション』という姿を見て、好きになった人たちがたくさんいるのも理解しています。ただ、そこで何かを勝ち取れたか、それどころかJ1にいることを手放してしまった。どっちがいいか、僕自身まだわからない状態です」

“美しいサッカー”だけでは守れなかったもの。
その痛みを誰よりも背負い、彼は今、新たな戦いに挑んでいる。














