支援「する側とされる側」は同志、仲間だ
罪を償った後も、再犯防止というプレッシャーを背負う人々。彼らを支援する社会の枠組みが、そう簡単に変えられるとは想像しにくいことだ。しかし吉間氏はこう返す。
「社会とは人と人との関係性のこと。その関係性が変われば社会は変わる。テーブル一つを囲む人でも小さな社会だと。そういうイメージでいた方が、物事は変えられるという希望を持ちやすいと思います」
例えば、再犯防止のカギとして国も力を入れている就労支援の場面にも、変えるべきところはないのかと、問いを投げかけた。
「9時5時の仕事で、給料も十分もらえて、プライベート時間が十分確保できて、そういう仕事はかなり限られている。要は働く誰にとっても、今の労働環境は厳しくなっているわけですよね。それで生じた問題がワーキングプアとか、非正規雇用」
「問題のある労働環境の過酷さを考えずに、ほら働け、と送り込んでも、それは犯罪者という排除のカテゴリーから、ワーキングプアという排除のカテゴリーに移し替えてるだけ」
元犯罪者が就労し、犯罪と無縁の生活を安定させることは簡単ではない。
ただ、「支援する側」は、「支援される側」の元犯罪者個人を変えようとするだけでいいのか。再び迎える社会の側にも問題はあるという意味で、支援する側とされる側は、社会を変えていくための同志だ。
こうした発想の転換に、一つひとつの現場で挑んでほしい、それが結局は人間が生きやすい空間づくりにつながると話し、吉間氏は講演を締めくくった。
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