「まさか」と面食らった教誨師
幕田ら石垣島事件の7人に死刑執行を宣告するのを前に、米軍からスガモプリズンへ呼び出されたのが教誨師の田嶋隆純だ。トメは面会で上京した際、田嶋教誨師のもとを訪ねている。
<わがいのち果てる日に田嶋隆純著1953年>
※講談社エディトリアルより2021年復刊
石垣島ケースの井上勝太郎氏の令妹及び幕田氏の母堂が面会帰りに寄られたときなども、前年より引き続きすでに半年近く処刑がなかったし、あるいは私達の助命運動が功を奏したとの自惚れもあって「もう大丈夫ですよ」と慰めて帰した翌日、途端に呼び出しが来たのには、私も面食らった。
仏教を説くだけでなく、親身になって死刑囚たちの助命嘆願の活動をしていた田嶋師にとっても、石垣島事件7人の刑執行は、かなりの衝撃だった。
















