アメリカの野党・民主党に“オバマ元大統領の再来”とも呼ばれる新たなスター候補が現れ、トランプ大統領も警戒感をあらわにしています。人々を惹きつけているのは「愛」を語る演説です。
記者
「タラリコ候補が入ってきました。すごい歓声、大人気です」
大きな拍手で迎えられたジェームズ・タラリコ氏、36歳。いま全米が注目する民主党の「期待の星」です。多くの政治家と違うのは「愛」と「思いやり」を語ること。
民主党 ジェームズ・タラリコ氏
「この時代に“愛”は弱すぎないか?と問われ、こう答えました。私の信仰は“愛”こそがこの世界で最も強い力だと教えてくれていると」
牧師を目指し、神学校で学んだタラリコ氏はキリスト教の教えを前面に打ち出しつつも、人工妊娠中絶を容認し、LGBTQの権利を擁護するなどリベラルな政策を掲げます。アメリカが直面する問題は「保守」対「リベラル」の“左右の分断”ではなく、富裕層による政治支配という“上下の分断”だというのが持論です。
民主党 ジェームズ・タラリコ氏
「この国における最大の闘いは“右派”対“左派”ではなく“上”対“下”です」
過激な言葉は使わず、「社会の結束」を訴えるタラリコ氏と対照的なのが…
アメリカ トランプ大統領
「彼らはクレイジーだ!」
「卑劣なやつだ」
「とてつもなく無能な男だ」
意見の異なる人を攻撃する政治姿勢への嫌悪感が、タラリコ氏の人気を押し上げているようです。
タラリコ氏の支持者
「この国の分断に疲れました」
「私は黒人で女性で同性愛者です。私たちを気にかけてくれているのがわかる。憎しみではなく、愛に満ちた人だから」
「彼は心からコミュニティのことを考えている。それに相手を攻撃しない」
アメリカ イリノイ州議会 バラク・オバマ上院議員(当時)
「リベラルなアメリカも、保守のアメリカもない。あるのはアメリカ合衆国だ」
2004年、カリスマ的な演説で一躍、全米に名が知れわたったオバマ氏。希望と団結を訴え、一気に大統領まで駆け上がりました。
ヒトの心を掴む卓越した演説力でオバマ氏の“再来”とも呼ばれるタラリコ氏は、11月の中間選挙の連邦議会上院の民主党候補に決定しました。
民主党 ジェームズ・タラリコ氏
「今夜、私たちは全米に衝撃を与えました。私たちはただ選挙の勝利を目指すのではなく、政治を根本から変えようとしているのです」
タラリコ氏は無党派層だけでなく、共和党支持者からも評価され始めていて、保守地盤の強いテキサスで民主党候補として38年ぶりとなる“歴史的勝利”も現実味を帯びているとの分析も。トランプ大統領は共和党に候補者の一本化を求め、警戒感をあらわにしています。
民主党 ジェームズ・タラリコ氏
「私たちは政党、人種、性別、宗教の垣根を越えて団結し、私たち自身とコミュニティに力を取り戻します」
愛を語る政治家はアメリカの政治に新たな風を吹かせるのでしょうか。
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