■第91回全日本フィギュアスケート選手権大会(24日 大阪・東和薬品RACTABドーム)
全日本フィギュアはアイスダンスのフリーダンス(FD)が行われ、“かなだい”こと村元哉中(29)・高橋大輔(36)組が悲願の初優勝を飾った。さらに高橋は全日本史上初となるアイスダンスと男子シングルでの2種目制覇を達成した。5連覇を狙った小松原美里(30)・小松原尊(31)組は2位。
村元・高橋組はこの日最終滑走で登場。フリー曲は高橋が06-07年の男子シングルで演じた「オペラ座の怪人」で、“かなだい”としては全日本初披露となった。
序盤は高さのあるリフトでレベル4を獲得し、滑らかなツイズル(多回転の片足ターン)とスピンで観客を沸かせた。後半は重厚な曲調に合わせ、息の合ったステップとダイナミックなリフトを披露し、最後で高橋が体勢を崩してしまったが、この日も圧巻の演技で大歓声に包まれた。キスアンドクライで高橋は「ごめん」と悔しい表情を見せたが、得点が出ると2人はガッツポーズを見せ初優勝を称え合った。
演技後、高橋は「最後は僕やってしまったなと思った。めちゃくちゃ喜びたかったけど失敗に囚われてしまった。今日は寝れない。嬉しいけど悔しいみたいな。結果的には最高だけど、最後のやつに囚われすぎて今日はやけ酒したい(笑)」と喜びながらも終了直前の“転倒ミス”を悔やんだ。村元は「私は最高のクリスマスイブになった」と初優勝をかみしめた。
“かなだい”組は今季結成3シーズン目で、10月27日のデニステンメモリアル・チャレンジで国際スケート連盟(ISU)の公認大会では初優勝を飾った。GPシリーズでは第1戦のスケートアメリカ、第5戦のNHK杯は6位。全日本フィギュアは2年連続2位で、今大会は22日のリズムダンスで首位に立ち悲願の初優勝を果たした。高橋は男子シングルでは過去全日本を5度(05年-07年、09年、11年)制し、今大会アイスダンスでの優勝で史上初の“ダブル制覇”を成し遂げた。
【アイスダンス結果】
優勝 村元哉中/高橋大輔組 186.61点(RD77.70、FD108.91)
2位 小松原美里/小松原尊組 175.10点(RD69.96、FD105.14)
3位 高橋ニコル/シャイロー・ジャド組 130.26点(RD52.01、FD78.25)
4位 木下あかり/田村周彦組 128.69点(RD49.72、FD78.97)
5位 菊池彩子/池田喜充組 103.78点(RD42.41、FD61.37)
6位 矢島榛乃/松井努夢組 96.44点(RD43.63、FD52.81)














