東日本大震災の発生からまもなく15年となるのを前に、被災地の警察署で指揮を執った元署長が講演し、災害時の避難誘導のあり方を現役の警察官に伝えました。
気仙沼署元署長・佐藤宏樹さん:
「当直予定者9名により決死隊を編成、重要物品等を運び上げ旧庁舎3階で籠城するように命じました」

若林警察署で講演したのは気仙沼警察署の当時の署長、佐藤宏樹さん(64)です。佐藤さんは、15年前の震災で拳銃などの装備を守るため、署員9人を警察署内に残しました。警察署は津波で被災し、かろうじて全員が無事でしたが、講演では、この決断についていまも自問自答していると話しました。
気仙沼署元署長・佐藤宏樹さん:
「このときの本職の判断は本当にこれで良かったのか大変な疑問を持っています。結果論としては津波は1階天井部分までで止まりました」

気仙沼警察署では、住民の避難誘導に最後まであたった警察官2人が殉職しました。部下2人を亡くした佐藤さんは、避難を呼びかける警察官も、危険が迫る前に避難するよう退避時刻の設定を徹底することを訴えました。
気仙沼署元署長・佐藤宏樹さん:
「警察官等の緊急退避行動は『命を守るための最後のチャンス』であり、その後は命を危険にさらすことになることを住民の皆さま方に徹底しておくことが大切です」

講演を聞いた警察官:
「今後の災害で、何をしなければならないのかを考えて行動することが大事だと思う」

県警では、震災後に警察職員となった人が、2026年度には全体の半数近くになるということで、当時の活動をどのように伝承するかが課題となっています。














