ゲーム大手「スクエニ」と組んだテレビ局ならではの狙い
この「ゲーム発の番組化」という観点からも、「TBS GAMES」が今大きな期待をかけているのが、ゲーム大手の「スクウェア・エニックス」と組んだ初のゲーム、「KILLER INN(キラー・イン)」(2月13日配信開始・冒頭の写真)だ。
これはオンライン対戦のマーダーミステリーアクションゲームで、謎に満ちた古城を舞台に最大24人のプレイヤーが「多数の羊チーム」と正体を隠した「少数の狼チーム」に分かれて戦い、相手チームを全滅させれば勝ちというもの。
「TBS GAMES」が今回「スクエニ」と組んだのは、「開発力の高さとTBSが単独では到達できない世界観やゲーム体験を実現できると考えたから」だという。ただ、時松室長は、この「KILLER INN」がヒットして大きなIPに育ち、次の展開につながることに期待を込める。
「実写化できたらいいなと思うんですね。24人のタレントが集まったドラマで、狼チームと羊チームがお互いがわからない状況の中で騙し合ったり、倒し合ったりして最終的にどんどん人数が減っていくと。
また、謎解きみたいなミステリーの要素があるならば、イベントとして事業展開できる。TBS社内にはそうした関連の部署がいっぱいあるので、そういう横展開も狙いたいです」
“激しい競争”や“テレビとゲームの親和性”で苦労も
時松室長の話しぶりからは、ゲーム事業にかける本気度が伝わってくる。ただ、そもそもゲーム業界の競争は激しく、さらに、テレビ局以外にもマンガの出版社や映画会社など異業種からゲームに参入する企業は増えている。時松室長も現在のゲーム事業を取り巻く環境の厳しさを認めつつ、こう話す。
「最近は『インディーゲーム』と呼ばれますが、ゲーム制作の人員もお金も小規模で新規のゲームを開発して、それがマルチ展開できる。まあ、『8番出口』がいい例だと思うんですけど、ああいう実例を見ると、やっぱりゲーム事業へのチャレンジと言いますか、夢を描く企業は結構多いのかなっていう気はしてますね」
また、テレビとゲームは一見、親和性があるように見えて、実は楽観視できないのが現実だと打ち明ける。
「人気番組の『ラヴィット!』は放送後にネットで話題になったり、若い子たちが盛り上がったりしているので、番組キャラクターのラッピーを使った『LAPPY GAMES』を開発し、番組で扱ってもらったら売れるだろうと甘く見ていたんですけれども、蓋を開けてみたらそうでもないという現実を突きつけられて」
「番組をリアルタイムで観ている人たちって、やっぱりそれなりの生活習慣がある。一方、ゲームユーザーは自分の好きな時間にゲームをする人たち。となると、『この時間にはこの番組を観よう』とリアルタイムでテレビ視聴している人たちとはちょっと違うのかなと。自分の時間で娯楽を楽しむ人たちって考えると、TVerだったりとか、U-NEXTやNetflixとかの配信を観ている人たちの方が圧倒的にゲームとの親和性が高いのかなと思っています」














