がん治療に用いる新たなウイルス製剤の実用化に向け、鳥取大学医学部は、このほど、台湾の企業とウイルス製造の委託契約を結びました。

がん治療は、手術や放射線、抗がん剤投与などが代表的ですが、新たな治療法の研究開発も進められています。

こうした中、鳥取大学医学部の中村貴史教授らの研究グループは、ウイルス療法の開発に取り組んでいて、投与した場所のがんだけでなく、離れたところにあるがんにも効果を発揮する「FUVAC121」というウイルスを新たに開発しました。

このウイルスの実用化に向けては、現在、臨床試験の前段階にあるということで、この日は、ウイルス製剤の製造を委託するため、台湾の医薬品開発製造受託機関「TFBS」と契約を結びました。

鳥取大学医学部 中村貴史教授「人に打つグレード(の製剤)が入手できないと、いつまでたっても臨床試験ができない。ウイルス製剤をいかに製造して十分な品質を担保したものを得るかというのは、実は臨床試験をするうえではもっとも大事なファクターだと思っています」

鳥取大学では今後、ウイルスの有効性や安全性の実証実験なども平行して行い、2029年までには臨床試験に移行し、早期の実用化を目指したいとしています。