自分の知恵や創造をどう生かすか
小川彩佳キャスター:
斎藤さんは大学で試験の問題を作る側でもいらっしゃると思いますが、こうした問題が出題されるというのはどのように響きますか?

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
中学受験産業なんていうものは、資本主義のもとで子どもの才能や時間を商品化するけしからんものだという前提はありますが、このような問題を私が読んだら動揺して(試験中に)泣いてしまうかもしれません。
子どもたちも、自分と同じ世代の子どもたちが置かれた状況に思いを馳せながら、この詩を読んで動揺するでしょう。しかしその動揺から学んだり、教育が始まると思うんです。
これから灘中学を目指す子どもたちも、この詩を過去問対策で読むことになるでしょう。それが広がっていくことで少しでも多くの日本人がガザの状況に思いを馳せるきっかけになるという意味では、素晴らしい問題だと思います。
小川キャスター:
受験勉強の形が変わるきっかけになるのでしょうか。
東京大学准教授 斎藤幸平さん:
この詩だけを読んでも、普段ニュースを見ていないとピンとこないと思います。これをきっかけに世界で何が起きているのか、テクニックや暗記で解くのではなく、社会に自分の知恵をどう生かしていくか、創造していくか、私も教育するときに考えていますけど、この試験問題は本当に素晴らしい問題だと思います。
========
<プロフィール>
斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済・社会思想
著書「人新世の『資本論』」














