イランで広がった3700人以上が死亡したとみられる反政府デモ。参加した男性がJNNの取材に応じ、「治安当局がデモ隊に空気銃を発砲」したと証言しました。

イランで拡大した大規模デモ。去年の末、自国通貨の急落などを背景に首都テヘランで始まり、反体制運動へと変わって各地に広がりました。

インターネットの制限など厳しい統制が続くなか、JNNはテヘランでのデモに参加した男性を取材することが出来ました。

デモに参加した男性
「唯一残された道は、現体制を『乗り越える』ことなのではないかと考えるようになったのです」

現地の協力者の助けを借りて得られたボイスメッセージの証言。デモ参加者が取材に応じるのは異例です。

核開発をめぐる欧米の制裁などで経済が低迷し、国民生活が疲弊するイラン。男性は、何度政権が変わっても経済状況は改善せず、いまのイスラム体制に不満を持つようになったと話しました。

デモに参加した男性
「どれだけ働いて稼いでも、家や車・携帯電話はおろか生活必需品を手に入れることすら難しい状況です」

デモでは治安当局との衝突で参加した市民3700人以上が死亡、2万4000人以上が拘束されたとみられています。

デモに参加した男性
「治安部隊はデモ隊を解散させようと空気銃と催涙ガスで攻撃してきました」

男性は治安当局が武力でデモを鎮圧していた状況をこう証言。そして、自身も撃たれたと明らかにしました。

デモに参加した男性
「1発は頭に、1発は腹部に、そして2発は脚にあたりました。周りにも撃たれた人が何人もいました。友人のひとりは脚だけで21発もの散弾を受けました」

殺傷能力を持つとされる高威力の空気銃が使われていたとの情報もあるほか、実弾が使われたケースも多数報告されています。

デモに参加した男性
「(イラン革命からおよそ)50年という時間は、少なくとも何らかの変化を起こすには決して短い時間ではなかったはずです。現在の経済状況を改善する唯一の道は、体制を変えることだと思っています」

大規模なデモは沈静化したとみられますが、市民の不満は根強く、不安定な状態が続いています。