「最も怒っている」中国…ベネズエラは命綱

この事態に対し、いち早く、そして最も強い反発を示したのが中国です。1月3日の午後、私のスマートフォンに入れている中国メディアのアプリには中国メディアからの速報が次々と飛び込んできました。それもそのはず、中国にとってベネズエラのマドゥロ政権は、「反米」をキーワードに結ばれた南米における最大の関係国であり、中国こそがその最大の後ろ盾だからです。

ベネズエラは1990年代に反米・社会主義国になり、マドゥロ氏は2013年に、大統領になりました。中国は、経済が破綻状態のベネゼエラを積極支援し、中国の国営企業がベネズエラのインフラ整備を進めています。

一方、ベネズエラの石油埋蔵量は、中東勢を抑えて世界第一位ともいわれています。中国の政府系企業、そして民間企業が競うように、ベネズエラの油田の開発・精製に、資金・技術両面で協力しています。ベネズエラ政府は、膨らんだ中国の債務の多くを、原油で支払う形です。

ベネズエラのすべての歳入のうち、その95%を石油による収入が占め、その最大の輸出先は中国。実に、産油量の8割が中国へ向かいます。

一方、中国からすれば、石油の総輸入に占めるベネズエラ産の割合は1割以下。つまり、中国にとって、ベネズエラは投資先としては大きな存在ではありませんが、ベネズエラにとって中国は命綱なのです。

アメリカに拘束されたマドゥロ氏は中国、そしてロシアといった反米・強権国家との結びつきを深めてきました。昨年5月、ロシアは対ドイツ戦勝80年を祝う式典をモスクワで開きましたが、マドゥロ氏はモスクワへ駆けつけ、そこで習近平主席とにこやかに会談していました。