■請願は決議を理由に断られた…


安田さんは決議の取り消しを求める請願を行うため、複数の市議と鋪田博紀議長に紹介議員となってもらうよう依頼しましたが、決議の尊重を理由に断られたと言います。このことから富山市議会に対する請願権を侵害されたとも訴えています。

徳永信一 弁護士:
「教団あるいは関連団体の関係を絶つということは、個人の信仰の自由、あるいは政治活動の自由も奪うことになることに思いをいたらせてほしい」

安田慎さん(仮名):
「今まで応援してきた議員さんたちから総スカンですよ。こんな理不尽なことってある。それはそう思うでしょ。こんなに頑張ってきて。こんなに議員のためにやってきたのに。この決議が自然になくなることはありえないと思いますので、なんとかしないとということを。わたしはもうずっと。信徒たちみんなそうですよ。みなさんが思っていることより深刻です」

提訴を受けて、請願を依頼された鋪田議長は─。

富山市議会 鋪田博紀 議長:
「(Q.旧統一教会の関係者だからお断りしたわけでは)ではない。(決議は)例えば首長の不信任決議のように法的拘束力を持っているものではないものがほとんど。今回も議会内部の意思を内外に示すことが決議の趣旨。それがただちに信者の信教の自由等を侵害することにはつながらないと思っています」



代理人弁護士によりますとこうした決議の取り消しを求める訴訟は全国初で、大阪でも同様の決議に対する訴訟の準備をしているということです。


安田さんは訴訟の提起について教団側から働きかけがあったわけではなく、自らの意思だったと強調しました。

安田慎さん(仮名):
「せめてこの愛する故郷、富山市の議会の場では、私たち信者もすべての市民に対して中立公平で平等であってほしいですし、市政に参加し、意見する場を取り戻したいこのことこそが、私の願いです」