「優勝以外は意味がない」
黒田選手の心には、今年2月に病気で亡くなった皆渡星七さんへの強い思いもある。
(黒田朝日選手)
「やっぱり彼の思いも汲んでというか。彼も含めてひとつのチームだと思うのでしっかり優勝したいと思っています。」
2月の大阪マラソンのとき、黒田選手のシューズには「勝ち切る!!」「王者の挑戦」などチームメイトからの熱いメッセージが。
そして「☆」と共に描かれた「皆渡星七パワー」。
「同期やチームメイト皆の思いを背負って」彼らと共に駆けた42.195キロだった。
思えば黒田選手はこれまでもずっと「チームに貢献し、チームを勝たせる走りをしたい」と語ってきた。そしてそのための“自分自身のベストパフォーマンス”を目指し続けてきた。仲間とともに優勝したいという思いは誰よりも強い。
(黒田朝日選手)
「優勝は絶対条件かな、優勝できなきゃ意味がないぐらいの気持ちで挑んでいきたいなと思っています」
青学の夏合宿で行われる坂TTでは前人未到の6連覇を成し遂げ、今年は昨年の記録も更新した。上り坂への適性は、2区でも5区でも大きなアドバンテージとなる。
昨年まで「世界の舞台」への意識はないと語っていた黒田選手だが、今はマラソンで「世界を目指したい」とより大きな舞台を見据えるようになった。
1か月後の別府大分毎日マラソンでは「あわよくば優勝を」と意気込んでいる。
箱根を誰よりも速く駆け、その先の更なる頂へ。絶対的エースが、集大成の走りを見せる。
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【第1話】
「これちょっと終わったかな」と思っていた初の箱根路
【第2話】
初マラソンで日本学生記録も「もう走りたくない(笑)」
【第3話】
最後の箱根は2区か5区か…「仲間と一緒に優勝を」














