4.夫は上手な代弁役に

”嫁姑”のコミュニケーションを円滑にするには、夫の立ち回りも重要。前述の”嫁姑”の間で「板挟みだ」と嘆いていた知人男性Aさん(50代)を引き合いに品川教授は次のように解説します。

「Aさんは嫁姑の探り合いに巻き込まれて『板挟みだ』と言いますが、それくらいは『頑張れ!』と思います。母親が嫁に対して『手伝ってほしいと声をかけていいかわからない』と悩んでいたら『一緒にやりたいみたいだけど、どこから手伝っていいかわからなくて不安みたいよ』と母親には嫁の気持ちを推し量れるような言葉をかけてあげてほしい」

うまく間に入って立ち回る。このスキルが生きるのは嫁姑問題にとどまらないといいます。

「母親と妻の関係を、うまく調整できる人は仕事もうまく出来ると思います。家庭で身につけたこのスキルは会社でも生きてくるでしょう」

最後に品川教授は、悩める”嫁”世代に向けて次のようなエールを送ってくれました。

「人には感情もあるし、体のコンディションもある。その時の人生のライフステージのなかでできることは限られると思うので、無理はしないで。自分のために、心地よい関係をつくってほしいと思います」

「家族はつくっていくもの」。1年間の疲れを癒す年末。せっかくなら家族みんなが心地よく過ごせるように無理ない範囲で考えてみてはいかがでしょうか。