久々に実家に帰省し、家族全員で囲む正月の食卓。湯気の立つお雑煮を前に、高齢の親が「おいしいね」と顔をほころばせる――。

しかし、正月の風物詩である「餅」が、突如として家族の命を奪う凶器へと変わることがあります。「餅」による窒息事故です。

特に高齢者にとっては、餅は命に関わるリスクをはらんでいます。

消費者庁の分析によると、餅による高齢者の死亡事故の約半数が1月に集中していて、中でも正月三が日の発生が突出して多いことが分かっています。また、男性の死亡者数は女性の2.6倍に上ることが明らかになりました。