広島県東広島市、山陽自動車道 河内ICから国道432号を西に2kmほど走ると現れる右カーブ。ある人にとっては何処にでもある道も、ある人にとっては忘れることのできない場所です。

「今年は現場に近づいたときに1つお花が供えてあって、今まで自分たちが来るより早くお花が供えてあったことがないので、『誰が来たんだろう』っていうのをちょっと思いながら...」

そう話すのは、広島県府中町に住む松本里奈さん(54)です。今年も夫の命が奪われたこの場所にやってきました。

夫の命日に花を供えているのは現場に設置されたカーブミラーの下。既に1つの花束が供えられていました。

「あれは蝶の片側の羽になっています。蝶は魂だと言われていて、お盆などに飛んで帰ってくると言われています。2つが出会って1つになれば...」

松本さんが花束を供えると、蝶を形作りました。松本さんの花束を仕上げたフラーショップからの粋なサプライズでした。