「横浜市立暴力団養成所」と呼ばれた学校に異動 夜回りが始まる

水谷修さん(夜回り先生)
「皆さんは昼の世界の住人。朝眠いのに起こし起こされ、慌てて飯を食って、大学に。昼は勉強して、夜は部活かな?あるいはアルバイト。家に帰って美味しい飯食って、テレビ見て眠る。君たちはそういう昼の世界の住人だと思います。私は35年間夜の世界を這い回ってきた人間です」
35年前、水谷さんは横浜の進学校から夜間定時制高校に自ら異動した。
当時の夜間定時制高校は荒廃していた。
廊下をバイクが走り回り、授業中に警察官が突入して生徒に手錠をかけ、校内で覚醒剤やシンナーが売られていた。
関東1都6県で3000万円の窃盗を働いた生徒、連続強盗を犯した生徒、白骨死体で発見された生徒。
横浜市民から「横浜市立暴力団養成所」と呼ばれたその学校で、水谷さんは夜回りを始めた。
学校に来ない子供たち、夜の街を彷徨う子供たちを1人でも多く教室に戻したい。
その思いで夜の11時から朝の4時5時まで、毎晩のように横浜の夜の街を回った。
生徒が新宿に売られたと聞けば新宿に、渋谷に家出したと聞けば渋谷に入る。
有名になってからは全国各地を講演で回った。
北は稚内、南は石垣まで夜回りをやったことのない街はないという。














