大阪・ミナミを舞台にした巨額の地面師詐欺事件。指示役の男に懲役10年の判決が言い渡されました。

判決を受けたのは、東大阪市の会社役員・福田裕被告(53)です。

福田被告は、不動産会社の代表になりすまし、会社が所有するビル3棟をあわせておよそ14億5000万円で売却し、カネをだまし取ったなどの罪に問われています。

いわゆる”地面師詐欺”。これまでの裁判で福田被告は起訴内容を認めていました。

検察は論告で「地面師詐欺として、多数人が役割分担した組織的犯行で、巧妙で悪質。福田被告は主導的な役割を果たし、1億1000万円を得ている」などとして懲役12年を求刑していました。

25日の判決で、大阪地裁は「計画的で手の込んだ悪質な犯行。上位者が存在し、搾取金の多くが流れたことは否定できないが、自ら主体的に犯行に関わり、厳しい非難を免れない」などと述べて、福田被告に懲役10年の判決を言い渡しました。