創業以来初めて入れる予定の自社ネーム「榛地織物」

発生から3か月半、研一さんはクラウドファンディングの準備を進めています。取引先のデザイナーから支援やアドバイスを受けました。

榛地さん
「(工場の)修復修繕にかかるお金が保険も出るんですけど、やっぱり足りないので。賛同してくれたアパレルブランドの仲間が手伝ってくれたので、初心者の僕でも出来るような形でなんとか」

返礼品のひとつであるバッグのデザインは、有名ストリートブランドでデザイナーを務める仲間が担当しました。

77年の歴史で初めて、「榛地織物」と自社のネームを入れる予定です。

榛地さん
「(普段は)OEMの商品が多くて、自分たちの会社の名前を記すことはあまりなかった。縁の下の力持ちのように業界を支えていたつもりだったけど、クラウドファンディングのチャレンジを通して前に出させてもらおうかなと。

職人も従事する人も減っている、そんななかで『いいものは残していきたい』という思いはありますので、少しでも長く遠州産地が盛り上がるように頑張っていきたい」

伝統の産業を未来へとつむぎ、織機の音を牧之原に響かせ続けます。