A2牛乳は必ず朝イチに作業します

こうして搾られたA2牛乳は、朝一番に組合の工場へ。それには理由が。

球磨酪農農業協同組合 松山恵課長「あの、他の牛乳(A1型)とは分別をしなければなりませんので、まず最初にA2牛乳を作ることによって、ほかの牛乳と混ざらないようにしております」

一般的には、各牧場で集められた牛乳は同じタンクに入れられますが、球磨酪農では朝一でA2型だけを受け入れ、ほかの牛乳と混じわることを防ぎます。時間差が「A2牛乳100%」の商品生産を可能にしているのです。

酪農家と組合が協力し合って実現した商品。徐々に消費者のもとへ届き始めています。人吉市のスポーツ施設で働く、豊永華里奈さん。

人吉スポーツパレス 豊永華里奈さん「ちょっと大事なお仕事とかある時は、飲まなかったりとか、我慢したりとかはしてました。夏場は熱中症予防とかにも牛乳は良いって聞いたので、よく飲むように、この牛乳ができてから飲むようにしています。さっぱりしていて美味しいです」

A2牛乳に出会って以降、牛乳が日常的な存在になりました。

現在、球磨酪農でA2牛乳の生産に取り組む酪農家は2軒。生産量は決して多くはありませんが、A2牛乳を作ることに大きな意義があると考えています。

酪農家 立作浩一さん「今、牛乳という製品が必要だけれども、体質的に受け入れられない人たちがいますので、そういう人たちに一人でもですね、口にしてもらえるきっかけになればいいし、まあ、それが当たり前の選択肢だというような世の中になってほしいなと思います」