奄美大島や徳之島に生息し、絶滅のおそれがあった野鳥・オオトラツグミとアマミヤマシギについて、環境省は保護や増殖の取り組みを終える考えを示しました。「安定した生息が確認できる」としていて、全国では初めてです。

野鳥のツグミの中で最も大きなオオトラツグミに、ずんぐりした体型のアマミヤマシギ。いずれも奄美大島と徳之島などに生息する絶滅のおそれがある固有の野生生物です。

環境省は1999年以降、保護や増殖のための事業を進めていて、天敵となるノネコの捕獲などを続けてきました。
17日に開かれた環境省や専門家らの検討会で、環境省はオオトラツグミとアマミヤマシギについて「継続的に安定した生息が確認できる」と報告し、保護や増殖の事業を終える方向で一致しました。
全国では76種の希少生物が事業の対象で、保護や増殖が完了すれば初となります。
(環境省 奄美群島国立公園管理事務所 広野行男 所長)「地域のいろいろな関係者が協力をして、一つの目標に向かって取り組みを進めてきた。大きな結果であり、成果だと考えている」

同じく保護や増殖の対象となっているアマミノクロウサギについては、奄美大島で今年、車にはねられたケースが146件と、過去最多の2023年を上回る見通しで、今後も事業が続けられます。














