今季のJ1リーグは曹貴裁監督が率いる京都サンガF.C.が歴史的なシーズンを送り、3位で終了した。そのなかで、苦しいスタートを切ったのがDF福田心之助選手。恩師・曹監督と二人三脚で掴み取った“復活”までのストーリーに迫る。
▼京都はクラブ史上最高の3位で終えた
関西のサッカー情報を中心に扱うMBSのJリーグ応援番組『KICK OFF!KANSAI』で、MCを務める元日本代表DF加地亮さんが登場。大混戦を極めたJ1リーグは、京都サンガF.C.がクラブ史上最高の3位フィニッシュ。来季も指揮を執ることが決まった曹貴裁監督のもと、大躍進した1年を振り返る。
曹貴裁監督が率いて5年目。1月の必勝祈願で祈ったのはまだ見ぬ世界、J1優勝だった。「タイトル獲得」??。それぞれが口にし出したシーズン序盤。何よりもFWラファエル・エリアス選手が残留し、フルシーズン戦えることも大きな戦力となった。
ただ、迎えた開幕戦。J1初昇格を果たしたばかりのファジアーノ岡山に0-2で完敗する苦しいスタートを切った。ただ指揮官は「結果的には敗戦のスタートは良かった」。その後、2戦勝ちなしも川崎フロンターレ戦で10年ぶりに復帰したMF奥川雅也選手が決勝弾、鹿島アントラーズ戦でエリアス選手がハットトリックを達成してアウェーで劇的な大逆転勝利をあげるなど加速。4月にはクラブ史上初の首位に立った。
一方でもがく選手もいた。昨季、チームの中心として牽引したDF福田心之助選手。キャンプで負傷後、コンディションが上がりきらず出場時間を確保できないでいた。そんなとき、声をかけてくれたのが指揮官だった。
「(曹監督に)食事にも連れて行ってもらって、特別サッカーの話をするわけではないんですけど、曹さんが教えてきた選手の話を聞かせてくれて『じゃあお前はどうすんの』と。本来の僕じゃないプレーを選択しちゃうこともありましたけど、お前の良さは何なの?と言われた時にがむしゃらに走ることだったり、1対1で負けないこと。原点に帰らせてくれた」
5月に入りFC町田ゼルビア戦で福田選手は先発出場。1-1の後半アディショナルタイム、疲労もピークしていた持ち前のランニングから勝ち越し弾を突き刺した。福田選手にとって、報われた瞬間。「うまくいかない時期があったと思う。他のチームからりすぺくとされるようなプレーが見せた時がいい状態だった」と曹貴裁監督。福田選手も「曹さんに助けられた」と2人の絆が強固なチーム力を生んだ。
京都にとって歴史の残るシーズン。作り上げたのは一人一人が懸命に生きた物語だ。
(MBS「KICK OFF! KANSAI」日曜深夜1:05-2:05放送 2025年12月14日(日)放送より)
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