毎年恒例の愛情たっぷりの贈り物です。岡山市の高校の家政科で学ぶ生徒たちが、地域の高齢者に自分たちで考案した手作りの弁当を届けました。

(生徒)「枝豆とエビのかき揚げを作っています」

「順調ですか」
(生徒)「はい!なんとか…」

興陽高校家政科の伝統行事。生徒たちが一人暮らしの高齢者に手作りの弁当を届けます。

世代を超えた地域のつながりをつくろうと31年前に始まったもので、今年は、3年生20人が挑戦しました。

夏休みの時期からメニューの考案や試作を続けてきたといいます。

(生徒)
「味付けのベースをだし汁にして、あんまり濃い味付けじゃなくてもしっかり味が出るようにしている」

マイルドな味付けにしたり豆や胡麻、海藻類といった栄養価の高い食材を取り入れたりと、健康に配慮したメニューを揃えます。見た目にも、工夫が…

(生徒)
「筒状の玉子を切ったら、

断面が、のりが巻いてあるのでくるくるって。かわいくなってます」

「かなりきれいなんじゃないですか?」

「いい感じです」

約2時間をかけ、彩り豊かな力作60食が完成しました。

さっそく弁当を心待ちにしている地域の人たちの元へ…

(生徒)
「お弁当をお持ちしました」

(91歳)
「まあまあ、ありがとうございます。わぁ、きれいにしておられる。本当じゃ、これは素晴らしい」

(92歳)
「もう自分で作れんようになったんです。じゃから、毎年いただいて…」
(生徒)
「どれもおいしいので」
(92歳)
「おいしそうですわぁ」

(興陽高校3年 谷川琳音さん)
「すごく緊張しました。笑顔になってくださって、こっちも嬉しいです」

(興陽高校3年 大寶暁音さん)
「健康を第一に、長生きしてくれたらいいなという思いがこもっています」

地域をつなぐ愛情たっぷりのお弁当。生徒たちにとっても特別な思い出になったようです。