奄美市の国立ハンセン病療養所・奄美和光園で、「オープンデー」というイベントが開かれました。園を1日、市民に開放するという、初めての試みです。

「奄美和光園オープンデー」は、施設の中を散策しながら、園の歴史やハンセン病について学んでもらうイベントで、奄美市が企画しました。

(奄美市健康増進課 赤塚直樹さん)「ハンセン病を多くの市民に広く知ってもらうところがスタート。入所者がここに隔離されていたという暗い歴史を学んでもらうことが目的」

ハンセン病は、らい菌という細菌に感染することで起こる病気です。感染力は弱く、戦後の特効薬で完治する病気となりましたが、国による強制隔離政策で、患者たちは社会と切り離され、差別や偏見にさらされました。奄美和光園は、鹿児島県内2か所目の国立ハンセン病療養所として1943年に開設。

1958年のピーク時には342人の入所者がいましたが、減少が続き、現在は6人が入所しています。