■フィギュアスケート・グランプリファイナル(6日、愛知・IGアリーナ)

王者イリア・マリニン(21、アメリカ)が衝撃のフリー演技で逆転優勝。史上初となる、全6種類の4回転ジャンプを7本を成功させ、フリー世界最高の238.24点を叩き出した。

4番手で演技したマリニンは、異次元の構成で挑んだ。序盤は単発の4回転フリップ、大技の4回転アクセルを決めるとGOEで4点台を引き出した。ルッツでもGOE4点台がつき、続く4つ目の4回転であるループも着氷。後半には4回転ルッツからのコンビネーション、トウループ、4回転サルコウからのコンビネーションも決め、6種類7本の4回転を着氷させた。

キス・アンド・クライで得点を待つマリニンは、今年のスケートカナダでマークした228.97点を大幅に更新する238.24点が出ると、両手で顔を押さえて喜びを爆発。合計は自己最高の333.81に迫る332.29点で、得点も“異次元”となった。

ショートでは4回転アクセルに挑むも着氷でバランスを崩し、94.05点の3位と出遅れた。しかし、“2年間負けなし”の王者の貫禄をみせ、異次元のフリーで鍵山との14.72点差をひっくり返した。ファイナルは3連覇を果たし、ミラノ五輪での頂点に向け、弾みのつく大会となった。

【男子シングル結果(合計点)】
1)イリア・マリニン 332.29点(SP94.05点、FS238.24点)
2)鍵山優真 302.41点(SP108.77点、FS193.64点)
3)佐藤駿 292.08点(SP98.06点、FS194.02点)
4)ダニエル・グラスル 288.72点(SP94.00点、FS194.72点)
5)アダム・シャオ イム ファ 258.64点(SP78.49点、FS180.15点)
6)ミハイル・シャイドロフ 242.19点(SP71.30点、FS170.89点)