■J1最終節(第38節)鹿島アントラーズ2-1横浜F・マリノス(6日、茨城県鹿嶋市・メルカリスタジアム)
勝ち点73で首位の鹿島アントラーズが最終節で横浜F・マリノスを下し、9年ぶり9度目のJ1制覇を達成した。
前半20分にレオ セアラ(30)が先制点を挙げると、後半12分に再びレオ セアラがヘディングシュートを決めて2点目。終盤後半46分に1点を返され、柏レイソルの逆転Vの可能性も残されたが、1点差で逃げ切った。リーグ戦はここまで7月20日の第24節から15戦無敗と強さをみせ、残留を決めて直近4連勝と好調のマリノスを退けた。今季は23勝8敗7分の勝ち点76で、9年ぶりの栄冠。2得点のレオ セアラがシーズン21得点で得点王に輝いた。
チームはこの優勝で、国内3大リーグ(Jリーグ9、ルヴァン杯6、天皇杯5)で通算20冠を達成。さらに今季から指揮を執った鬼木達監督(51)は川崎フロンターレでの優勝(4度)に続き、史上初の複数クラブを優勝に導いた指揮官となった。監督として通算5度のJ1制覇も歴代最多を更新した。試合後、鬼木監督は場内のインタビューで感謝の言葉を届け「鹿島サイコー!」と絶叫。本拠地サポーターと喜びを分かち合った。
優勝争いは勝ち点差「1」で逆転Vを狙う柏レイソルとの一騎討ちとなった最終節。序盤はシュートに持ち込むチャンスを作れずにいたが、前半18分はペナルティーエリア前でのFKで、小川諒也(29)が直接狙ったがキーパー正面。
前半20分、前節で決勝点の松村優太(24)が右サイドからクロスを入れると、ペナルティーエリア中央でリーグ戦13戦ぶり先発・荒木遼太郎(23)がシュートを狙ったが、ミートせず。だが浮き上がったボールに再び荒木がくらいつき、バイシクルでクロスを中央に入れると、反応したレオ セアラが右足のダイレクトでねじ込み、先制点を奪った。
待望の先制ゴールで勢いに乗る鹿島は、その後もボールを支配。前半38分のFKでは荒木が蹴ったボールに、知念慶(30)が頭で合わせネットを揺らしたが、オフサイド判定でノーゴール。前半は1-0で折り返した。
鹿島の選手交代はなく後半へ。後半12分、右サイドで駆け上がる濃野公人(23)が縦にスルーパスを出すと、追いついた松村がゴール前中央にクロス。これにレオ セアラが完璧なヘディングでゴールを決め、勝利を手繰り寄せる2点目を挙げた。
その後もマリノスに枠内のシュートを許さず、主導権を握る鹿島。崖っぷちから36節で残留を決め、好調をキープしてきたマリノスを相手に、ボランチの三竿健斗(29)、知念を軸として、激しいプレッシャーで圧倒。固い守りで決定機を作らせず。
だが、終了間際、46分に天野純のループシュートで1点を返された。両チーム死闘を尽くす中、最後まで鹿島がリードを守りぬいた。逆転優勝を狙っていた柏レイソル(勝ち点72)がFC町田ゼルビアを1-0で勝利。鹿島は土壇場で引き分けなら優勝を逃す可能性もあったが、見事勝ち切った。
2016年以来、歴代最多9度目のJ1優勝を達成(2位は横浜FMの5回)した鹿島。この日2得点のレオ セアラはシーズン21得点に到達し、ラファエル・ハットン(セレッソ大阪)の「18」を突き放して得点王に輝いた。














