繊細に描かれたこちらの作品。下描きはほとんどせず、心の中に浮かんだものを即興で描いているそうです。高校生画家の初めての個展が新潟県 長岡市で開かれています。
赤い椅子に腰掛けながらスケッチブックに向かう女の子。

その周りでは空想の世界に現れる猫が、自由気ままに遊んでいます。

長岡市で開かれている個展『NOSTALGIA(ノスタルジア)』です。

【石原花音さん(17)】「下描きはしないで、即興的に絵をつくり上げる。昔とか、今ある記憶みたいなものを自分の絵で、言葉にもできないような心の深いところを絵で表現している」

描いたのは通信制高校の2年生で、17歳の石原花音さん。
個展には、小学生時代からこれまでに描いてきたおよそ40点が並んでいます。

こちらの大きな作品は、学校に行きたくても行けない時期があった中学生のときの心の葛藤を空想の世界で表現しました。

【石原花音さん(17)】「学校自体はすごく大好きだったけど、成績とか、順位とか、その人の価値って本当にそれなのかなっていう気持ちがあって。自分の縛りというか、ルールみたいなものとの葛藤と、“ここから抜け出していいんだよ”という気持ちの、せめぎ合いみたいな感じ」

石原さんにとって、絵を描くことは「生きること」。作品を通して伝えたい思いがあるそうです。

【石原花音さん(17)】「自分が苦しくても、自分の手とペンと紙さえあれば、また新しく世界がつくれるということがすごく救いだった」

「何かに没頭する喜びとか、自分の軸を大切にするということを、絵を見て感じていただけたら嬉しい」

高校生画家 石原さんの個展は、長岡市で14日まで開かれています。















