長崎県内の公立や私立の高校はいま期末試験のシーズンです。試験の採点といえば、かつては教員の赤ペン採点が主流でしたが、長崎県内の公立高校では「AI」を活用したデジタル採点が進んでいます。
長崎市の長崎東高校では4日が期末試験1日目。これまでに学んだことを答案用紙にぶつけます。
生徒たちが一生懸命に書いた答案用紙、向かう先は…
なんとコピー機。全員分がスキャンされます。スキャンされた答案の行方は?
長崎東高校・野田祐介教諭「もう読み込んだ時点で採点が済んでいまして、○×がついてます。もう読み込んだ200数十名分が一気にこの画面に出る」
採点をしているのはAIです。
長崎県教育委員会は教員の負担軽減とミス防止を目的に昨年度から県立の高校と中学校でテストの採点をAIで支援するシステムを導入しています。
野田教諭「(これまでは)16~17時間以上はかかっていたかなと思いますね。設定の時間とか読み込みの時間も含めると6、7時間で終わるかな」
記号で回答する選択問題や英単語などはAIが瞬時に採点。問題ごとの正答率もあわせて出してくれます。
生徒たちにとっても答案用紙がより早く返却される点や、設問ごとの正答率などから弱点の分析ができる点がメリットです。
一方、AIが筆跡を誤って認識したり現時点では記述問題の採点ができなかったりするため、今も一部は教員が採点し誤りがないかチェックしているということです。
野田教諭「知識の問題ができているけれども思考の問題がちょっとあまりできていなかったとか、今後授業でこういうふうにしていかないといけないなと(授業の)改善に繋がっていくかなと」
長崎県教委によりますと、教員を対象に行ったアンケートでは回答者の9割以上がデジタル採点で負担が減ったと感じているということです。














