2025年3月に行われた長崎県諫早市長選に出馬し落選した男が、選挙の前後に実兄に暴行を加えたとして傷害などの罪に問われている裁判で、長崎地裁は3日、男に懲役1年2カ月の実刑判決を言い渡しました。
傷害、暴行、建造物損壊の罪に問われているのは、住所不定・無職の男(52)です。

判決などによりますと、男は2025年3月11日、長崎県諫早市内の実家で実兄(当時54)を足蹴りし肋骨を折る大ケガをさせたほか、同月26日、27日には実兄が経営する病院で実兄を蹴ったり殴ったりしたほか、ドアを蹴って壊したとされています。
「空手経験者」の一方的な暴力
3日に開かれた判決公判で太田寅彦裁判官は、「選挙が終わったら家を出ていってほしい」と男に伝えたところ口論に発展したと指摘。「空手の経験もあり力の上では勝っている被告人が、無抵抗な被害者に対して一方的に暴力を反復している点で悪質であり、常習性も認められる」「粗暴さ、執拗さ、衝動性の高さは際立っている」と断じ、懲役1年2カ月の実刑判決を言い渡しました。

男は法廷では終始笑顔を浮かべ、最後には声を上げる一幕もありました。
【法廷ルポ】「控訴はしないです!」実刑判決に大声、スキンヘッドの男、傍聴席へ微笑み…異様な公判の一部始終














