22年前、当時6歳の息子を交通事故で亡くした女性が盛岡市の中学校で講演し生徒たちに命の大切さを訴えました。
(下田房枝さん)
「先生、私の腕でも足でも血の一滴でも惜しくないんです。この子に使ってください。先生から答えはありません。主人が絞り出すような声で『やめなさい、もう無理なんだよ…』」
3日に講演したのは、交通事故で長男を亡くした岩手県滝沢市の下田芳枝さんです。
この講演は命の大切さを知ってもらおうと、県警が2009年から開催しています。

講演には盛岡中央高校附属中学校の1年生から3年生、107人が参加しました。

下田さんは22年前に、当時小学1年生だった長男・昂生くんを交通事故で亡くしました。
登校途中だった昂生くんは交差点で信号待ちをしている間に車道側に転び、通りかかったバスに引かれて亡くなりました。

事故のあと、下田さんは命の大切さや被害者支援の必要性を訴える活動を行っています。
(下田房枝さん)
「いつか帰ってくるんじゃないかって今でも思ってる。生きるってことは本当に当たり前のことじゃないんだよ。いろんな引き出しを皆さんの気持ちの中にもってほしい」
生徒たちは下田さんの講演を聞いて、命の大切さや尊さについて真剣に考えていました。














