船に乗せられた曽我さん「声を殺して泣くしかありませんでした」

曽我ひとみさん

男性と女性が話しているのが聞こえた。
日本語だった。
女性の話す日本語が少し変だと思ったが、冷静に状況を分析している場合ではなかった。

小さな船に乗せられ、沖で別の大きな船に乗り換えた。
窓もない暗い船室に押し込められ、外の様子を知ることはできなかった。

曽我ひとみさん
「自分がどうなったのか、これからどうなってしまうのか、身に起きた出来事にただ恐怖するだけで、声を殺して泣くしかありませんでした」

時間の経過はよく分からなかった。泣き疲れて少し眠り、目覚めると男性が食べ物を持ってきた。
また数時間たつと食べ物が運ばれてきた。
そしてどこかに船が着いた。