企業の法人口座をねらいインターネットバンキングを利用した不正送金詐欺が増えているとして、長崎銀行協会は1日、加盟する銀行に対し、警戒を強めるよう、注意喚起を行いました。
この詐欺は、銀行関係者をかたり企業や個人に電話をかけ、インターネットバンキングのIDやパスワードを巧みに盗み出し、口座から現金を不正に送金するものです。
警察庁などによりますと、全国的には、1社あたり数億円規模の被害も確認されており、企業の法人口座が狙われているのが特徴です。福岡銀行では先月28日までに取引先6社で計7千900万円の被害が確認されたということです。
犯行の手口
ターゲットとなる企業の担当者などに、銀行関係者をかたる電話がかかってきます。

電話に出ると「このままでは口座が凍結になる。ネットバンクが使えなくなる。顧客情報の更新が必要」などと自動音声のガイダンスが流れます。その案内に従って番号ボタンを押すと、犯人に電話がつながり、「手続き用のリンクを送る」などと言ってメールアドレスを聞き出します。
その後、送り付けたメールから銀行の偽サイトに誘導し、アカウント情報を盗み取るということです。
偽電話を見分けるポイント
警察庁は──
▼発信元の電話番号が「+(プラス)」から始まる国際電話や、非通知になっている
▼自動音声から途中で人間の声に切り替わる
▼通話中にメールアドレスを聞かれ、リンク付きメールが送信されてきた場合は、詐欺の可能性が高いとしています。
長崎銀行協会では、心当たりのない電話番号には出ないことや、銀行を名乗る電話であっても一度、電話を切り、必ず普段やり取りしている支店などに確認してほしいと呼びかけています。
また、万が一、情報を伝えてしまった場合は、ただちに取引先の銀行に連絡するよう求めています。














