日本銀行の植田総裁は講演で、今月の決定会合において「利上げの是非について、適切に判断したい」と述べました。
日銀は今月18日から19日にかけて、当面の金融政策を決める会合を開きます。
日銀の判断が注目されるなか、植田総裁は講演で次のように述べました。
日本銀行 植田和男 総裁
「賃上げの原資となる企業収益については、関税政策の影響を加味しても、全体として高い水準が維持される見通しです。次回の決定会合に向けて、企業の賃上げスタンスに関して精力的に情報収集しているところです」
植田総裁は利上げの判断にあたり、企業の賃上げ動向を重視する姿勢を強調したうえで、今月の会合で「様々なデータや情報をもとに点検・議論し、利上げの是非について適切に判断したい」との考えを示しました。
また、外国為替市場で先月、一時1ドル=157円台後半をつけるなど、円安・ドル高が進んでいるなか、植田総裁は「過去と比べると為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている」として、「基調的な物価上昇率に影響する可能性があることに留意が必要」との考えを示しました。
現在0.5%程度としている政策金利の引き上げをめぐっては、「緩和的な金融環境の中での調整」「景気にブレーキをかけるものではなく、安定した経済・物価の実現に向けて、アクセルをうまく緩めていくプロセスだ」と説明。
さらに、「遅すぎることもなく、早すぎることもなく緩和の度合いを適切に調整していくことは、これまでの政府と日本銀行の取り組みを最終的に成功させることにつながる」とも話し、利上げに後ろ向きとみられている高市政権へ理解をもとめる姿勢もにじませました。
市場では、植田総裁の講演内容が利上げに向けて踏み込んだ発言ととらえられ、外国為替市場では、一時1ドル=155円台前半まで円が買われたほか、長期金利も1.85%とおよそ17年半ぶりの水準まで上昇しました。
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