旧香川県立体育館の解体をめぐり、建物の保存などを目指す民間団体が、県に対して工事への公金支出差し止めを求める訴えを高松地裁に起こすことが分かりました。

高松地裁に訴えを起こすのは、建築家らでつくる旧県立体育館再生委員会の長田慶太委員長です。訴状によりますと、旧香川県立体育館=通称「船の体育館」は、世界的に有名な建築家・丹下健三が設計した文化的・歴史的価値が高い建物としたうえで、これまで再生委員会が利活用する提案を行い、民間資金で買い取る意向を示したものの、県が十分な協議や代替案の検討をしないまま解体を決め、約8億5,000万円もの公金を支出することは違法などと主張しています。

これに対して香川県教育委員会の保健体育課は、「訴えの内容を確認できていないため、コメントしかねる」と話しています。