市バスの中で見つかった不審物。爆発物処理班も出動して、一時京都市内が騒然とした事案で、警察が80代の男を書類送検していたことがわかりました。不審な箱から見つかっていたのは「VHSテープ」でした。

 10月21日午前10時半ごろ、京都市交通局の横大路営業所から、「バスの中に、バッテリーの箱に入った持ち主不明の物がある」「移動中で八条口に着くので来てほしい」と京都府警に通報がありました。

 不審な箱が見つかったのは、JR京都駅近くを走行していた京都市バスで、▽バスの乗客約30人が車外に避難したほか、▽八条通の竹田街道から油小路通が全面通行止めとなるなど、京都駅八条口周辺では通行規制が発生。

 ▽京都市バスの一部区間が一時運休となったほか、▽近隣の建物の利用者に窓際から離れることが呼びかけられるなど、大きな影響が出ました。バスの乗員・乗客などに、けが人はいませんでした。

 府警の爆発物処理班が出動して対応にあたりました。箱が置かれていたのは、バスの後方部分の座席の足元で、箱に入っていた物は「数本のVHSテープ」であると確認されたということです。

 府警はドライブレコーダーを解析するなどして捜査を進めていましたが、京都市南区に住む80代の男がバス内でVHSテープの入った箱を捨てた、廃棄物処理法違反の容疑があるとして、11月19日付けで書類送検したということです。

 男は警察の調べに対し、「別の所へ捨てようとしたが、他人の目があり捨てられず、移動中のバスの車内で捨てた」という趣旨の供述をし、容疑を認めているということです。