各国の高校生が津波の恐ろしさや防災について学びを深めるサミットが、27日から仙台市内で始まります。これを前に、26日に海外から参加する高校生が仙台市内の震災遺構を見学しました。

仙台市若林区にある震災遺構の荒浜小学校を訪れたのは、タイやシンガポールなど9か国の高校生27人です。

荒浜小学校 川村孝男元校長:
「ここ1階は床から天井まで全て津波の水で覆われたところです」

生徒らは、震災当時の校長で、ガイドを務める川村孝男さんから当時の状況や事前に災害に備える大切さについて話を聞きながら、津波の被害を受けた校舎内を見て回りました。

また、当時の映像を見るなどして、津波による被害の大きさや防災について学びました。

カンボジアの高校生:
「実際にここで何が起きたのかを知り、良くない話ばかりで悲しい気持ちになった日本の人々を支えたいとも感じた」

マレーシアの高校生:
「日本は本当に素晴らしいコミュニティがあり、何でも共有できる、防災のための迅速な行動をとれていると感じた」

この海外の高校生による視察は、27日から仙台で始まる「世界津波の日」高校生サミットにあわせて企画されました。

高校生サミットが、県内で開かれるのは初めてで28日までの期間中、日本も含めた10か国の高校生88人が参加し、津波の恐ろしさや防災について学び意見を交わす予定です。