「ポケットに手を突っ込み」の映像が持つ意味
こうした中で、18日に北京で行われた日中外務省の局長同士による協議での、中国外務省アジア局長の態度が問題になりました。中国の局長が、両手をズボンのポケットに突っ込んだまま、日本の金井正彰・アジア局長と相対する場面が報じられたのです。経済・文化交流の停止よりも、この「ポケットに手を突っ込み」の映像や写真の方が、日本人の中で中国への不信を増幅させたように思います。
「ポケットに手を突っ込む」行為は、日本ではマナーとしてふさわしくありませんが、中国では一般論として日本ほど礼を欠く行為ではありません。習近平国家主席や首相が、寒い屋外の地方視察などで、コートや上着のポケットに両手を入れたままメディアに登場することはたまにあります。
しかし、今回の場面は中国外務省の庁舎内で、ズボンのポケットに両手を突っ込んで客人に相対するというものです。上着のポケットに入れるのとでは、ニュアンスが大きく異なります。そして、中国側は「この行為が日本ではより失礼な行為と受け取られる」と知っています。日中のマナーの相違があるとしても、これは横柄な態度と受け取らざるを得ません。














