宮城県の石巻や気仙沼など3つの消防本部にある指令センターが、2026年4月、1カ所に集約され、共同運用が始まります。それを前に、3つの消防本部が連携を深めようと石巻市で合同訓練を行いました。

訓練は、宮城県登米市東和町にある5階建ての共同住宅から出火、3人が逃げ遅れ、山林に燃え広がったという想定で、「石巻地区」「気仙沼・本吉地域」、「登米」の3つの消防本部から約40人が活動にあたりました。

この3つの消防本部では、2026年4月から、消防指令センターを共同で運用します。

それぞれの消防本部が行なっている119番通報の受信と出動指示を1カ所に集約し、業務の効率化を目指します。

消防や救急活動を行う担当地域は、これまで通りですが、大きな災害の発生時には管轄を越えた応援出動が想定されるため、合同で訓練を行いました。

石巻地区消防本部 片倉哲也警防課長:
「今回初めての訓練だったが、連携が取れた訓練だった。今後も定期的に実施を重ねて、さらなる連携強化を図っていきたい」

消防指令センターの共同運用は、県内初めての取り組みで、2026年4月から、石巻地区消防本部で始まります。

消防指令センターの集約
この「消防指令センター」では、119番通報を受信し、消防や救急隊を現場に向かわせる出動指令を行ないます。

現在は、3つの消防本部でそれぞれ独立していますが、2026年4月以降は石巻地区消防本部内の1か所に集約され、共同運用となります。
3つの消防本部がカバーしているエリアは気仙沼市、南三陸町、登米市、石巻市、東松島市、女川町です。人口は、約31万1000人をカバーします。
指令センターの集約で業務の効率化に加え、管轄を越えた迅速な応援出動が可能となります。
また、3つの消防本部が単独で指令センターを新設した場合に比べ、共同の整備費用は18.6%抑えられ、維持管理費も9.7%削減されるということです。

県内では、このほかに大崎消防本部と栗原市消防本部が同様に指令センターの集約を目指しています。カバーするエリアは大崎市、栗原市、色麻町、加美町、美里町、涌谷町です。
2つの消防本部は、2030年度の開始に向け2025年5月に推進委員会を立ち上げ検討を続けています。














