兵庫県の斎藤知事が11月27日に予定していた関西学院大学での講演について、大学側はオンラインでの講演に変更し、非公開にすることを決めました。講演をめぐっては、SNSで様々な意見が飛び交い、大学側から変更の打診があったということです。

 斎藤元彦兵庫県知事は、今月19日に行われた定例会見で、27日に関西学院大学法学部で行われる「地域政策論1」の授業内で、公開で講演を行うと発表していました。授業には、対面形式の受講生約300人、オンラインで約200人が出席予定で講演のテーマは「新たな躍動が広がる兵庫 ~次のステージへ~」。学生との意見交換も予定していました。
斎藤知事は「若い方々の自由な発想による意見や提案を聞き、意見交換を行うことは若者・Z世代の支援を行う県としては大事」などと話していました。
 
 しかしこの発表後、SNS上では知事の講演に対する投稿が加熱。法学部長の伊勢田道仁教授は、自身のXのアカウントに次のように投稿しました。

「法学部長(本物)です。斎藤知事は記者会見で関学から招待を受けた旨おっしゃっていますが、当学部はこの件について機関決定をした事実はありません」
「講義当日にはキャンパスにデモ隊が押し寄せることが懸念される」
「県知事のパフォーマンスのために利用されている気がして不愉快です」

 一連の投稿では、最も多く読まれたもので167万近いインプレッションとなり、波紋を起こしていました。

 県の教育課によりますと、11月25日に大学側から「対面授業からオンラインのみの授業」に変更すると連絡があったということです。県はMBSの取材に「あくまで授業の一環として大学側から提案していただいた。変更について詳しい理由は承知していないが、19日の記者会見で発表してから状況が変化し、SNSで様々な意見が飛び交った。総合的に判断した結果だと理解している」と回答しました。

 関西学院大学はMBSの取材に「変更したことは事実」としながらも、詳細についてはコメントを控えるとしています。