"ひとりユニコーン"という新時代
ホワイトカラーとして働く人々にも希望はあります。それが「ひとりユニコーン」の可能性です。
例えばAiロボティクスという会社は、「Brighte(ブライト)」ブランドでヘアドライヤーや美顔器などの美容家電を展開していますが、2025年3月期の1人当たり売上高は5億2600万円にも達しています。従業員はわずか27人で、1人あたり5億円を売り上げるという驚異的な生産性を実現しているのです。
この会社の秘訣は、AIの徹底活用にあります。販売の9割はオンラインで、自社で開発した広告運用を自動化するAIシステム「SELL(セル)」を活用しています。このシステムは広告のデザインから記事の執筆、出稿、モニタリング、インフルエンサーの選定など、広告運用の工程を自動化しています。
また、AIボイスレコーダーを開発するアメリカの「PLAUD(プラウド)」も注目すべき事例です。厚さわずか3ミリの超薄型AIボイスレコーダーを展開し、2025年7月には世界での累計販売台数が100万台を突破しています。従業員数は約400人で、一人あたりの売上高は約1億円と推定されています。
これらの企業に共通するのは、AIを駆使したマーケティングと、サブスクリプションや定期購入などの「リカーリング」なビジネスモデルです。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは、「友達のテック企業CEOたちとつくっているグループチャットで、ワンマンの10億ドル企業が登場するという賭けをしている」と語っています。つまり、一人で1500億円の価値がある「ひとりユニコーン」の登場を予測しているのです。
これからも多くのホワイトカラーがAIによってリストラされる可能性がありますが、一方でAIを使いこなして大きな収益を上げる人々も登場してきています。二極化が進む中、AI時代のホワイトカラーは、"ひとりユニコーン"を目指すべき時代が到来しているのかもしれません。
<コムギコ:資本主義をハックしろ!!>
毎日ニュースを100本を読むビジネス系VTuber兼リサーチャー・編集者のコムギ(comugi)が、日々の経済にまつわるニュースを解説するビデオポッドキャスト。本記事は2025年11月14日配信『「ブルーカラーは稼げる」は本当か?AI時代のホワイトカラーは”ひとりユニコーン”を目指そう』から抜粋してまとめたものです。














