高市総理の国会答弁をめぐり、日中の対立が国連の場にも広がっていることを受け、日本の国連大使が中国の主張を否定する書簡を事務総長に送付しました。

国連の日本代表部は24日、山崎和之国連大使が台湾有事をめぐる日本の立場を示す書簡をグテーレス事務総長に送ったことを明らかにしました。この書簡は国連総会の正式文書として、すべての加盟国に回覧される予定です。

書簡では「武力攻撃がない場合でも日本が自衛権を行使するという中国の主張は誤りだ」と中国側の主張を否定しました。

そのうえで、この問題をめぐる一連の中国政府の対応について、「自国の意向に合わない他国の発言や政策について、強制的な措置を講じる姿勢は国際社会が反対すべき」と批判。今後も中国に対し、「対話を通じて冷静に対応する」と強調しました。

高市総理の国会答弁をめぐっては、中国の傅聡国連大使が18日、安全保障理事会の改革について話し合う国連総会で、日本の常任理事国入りは「まったく資格がない」と批判。

さらに、21日には日本への不満を表明する書簡をグテーレス事務総長に送付するなど、日中の対立が国連の場にも広がっていました。