「トラブルない」「赤坂行っていない」今後の捜査ポイントは嘘か否かの立証

井上キャスター:
大津容疑者の自宅には、被害女性と2人で誕生日を祝うような写真があったことが分かっています。

また、逮捕前の任意の取り調べに対して、▼9年ほど前にSNSで知り合う。▼自分に家族がいることを伏せて交際していた。▼今年6月に別れを切り出され、円満に別れた「トラブルは一切ない」と供述しています。

元兵庫県警 棚瀬誠 刑事部長:
今後の捜査のポイントは「動機」です。すなわち、容疑者が犯人なのかどうかをどう立証していくかということになります。

翻って、大津容疑者は「赤坂には行っていない」と言っているようです。赤坂に行っていないのに、警察がたどり着いた「容疑者は被害女性の知人だった」ということが何を意味するのか。

おそらく、警察も「容疑者は嘘をついている」と想定していると思うので、被害女性の回復を待って、女性の話を聞く以外にも、その他の証拠で容疑者が嘘をついていることを立証していく捜査が、これから重要になってくると思います。

出水キャスター:
容疑者が嘘をつく、否認するメリットは何かあるのでしょうか。

元兵庫県警 棚瀬誠 刑事部長:
犯行が発覚すれば、今後有罪になり、刑務所に入るということを恐れているのだと思います。

逃げ切れる自信があった容疑者ですから、最初は警察の取り調べに対しても「自分ではない」と否定していますが、今後、供述が変わるかもしれませんし、それがまさに今後の捜査のポイントになると思います。

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〈プロフィール〉
棚瀬誠さん
元兵庫県警 刑事部長
誘拐・殺人など多くの事件に携わる
元警察庁サイバー捜査課長・防犯カメラの解析を行う

田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト 慶應義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMia(イミア)」主宰