北朝鮮による拉致問題の早期解決を願う「国民のつどい」が、24日、鳥取県米子市で開かれ、拉致被害者家族らが出席し、一刻も早い問題解決を訴えました。

拉致被害者・松本京子さんの兄・孟さん
「拉致をされている家族の気持ち、ただ心が傷ついたそんなたやすいものではないんです」

米子市で行われた「拉致問題の早期解決を願う国民のつどいin米子」

「国民のつどい」は、拉致被害者家族や関係自治体、国の担当者が一堂に会し、拉致問題の早期解決などを目的に全国各地で開かれているものです。

会場には、1977年10月21日自宅近くの編み物教室へ向かうため外出したまま行方が分からなくなった松本京子さんの兄・孟さんのほか、鳥取県に関連し、北朝鮮による拉致の可能性がある特定失踪者・上田英司さんの兄も出席し、1日も早い問題解決を訴えました。

拉致被害者・松本京子さんの兄・孟さん
「どうしても総理の力が必要な部分ちうのが大半だと思っているので、総理に頑張ってほしいと思っている」

また「国民のつどい」に先立ち、鈴木隼人内閣府副大臣は、松本京子さんが拉致されたとされる米子市内の現場を視察しました。

鈴木隼人 内閣府副大臣
「一刻の猶予もない状況であります。我が国の主権侵害といった非常に重大な問題でもある。高市内閣における最重要課題として取り組むこととしているところ」

視察のあと鳥取県と米子市から国に対し、拉致問題の早期解決を訴える要望書が提出されました。

鳥取県 平井伸治 知事
「なかなか政府において、解決の糸口が示されないことに正直焦燥感もある。ぜひ決意をもって高市政権で、そして鈴木副大臣の力で解決を図っていただきたい」

5人の拉致被害者が帰国した2002年以降、誰ひとりとして帰国できないまま、今年で23年が経とうとしています。
被害者家族の高齢化が進む中、拉致問題の早期解決が急がれます。