行方不明の捜索などで活躍しているトイプードルの警察犬がいます。先月、その1歳の孫が警察犬を目指して審査会に挑戦しました。おばあちゃんの背中を追いかけ訓練を重ねる様子を取材しました。
先月行われた茨城県警の来年度の嘱託警察犬を決める審査会。民間の人が飼育・訓練し、警察からの要請で出動する「嘱託警察犬」を目指す43頭が集まりました。
今回、審査会に初めて参加したのは、1歳のトイプードル・ファニーです。自宅で、飼い主に甘えているのが、今回の主役・ファニーです。そして、おばあちゃんのアンズ(12)。
実はこのトイプードル一家、警察犬として大活躍する“華麗なる一族”なんです。4月には、アンズがパジャマのにおいを手がかりに、わずか45分の早業で行方不明の男性を発見。
飼い主 鈴木博房さん
「この子(エリー)はすごく教育ママなので、すぐに怒って噛み付くんですよ。アンズ(祖母)の傍にいれば怒られないので、おばあちゃんっ子です。[記者:おばあちゃん大好きなんだ]尊敬しているよね」
ところでなぜ、トイプードルなのか。警察犬といえば、シェパードを思い浮かべる人が多いかもしれません。確かに、26の都府県がシェバードなど、警察犬協会が指定する7犬種のみを採用。トイプードルなどの小型犬は決して多くはありません。
そんななか、茨城県警は2016年から小型犬も採用。“小型犬の強み”とは。
茨城県警 須永昇 鑑識課長
「警察が入って大げさに活動しているというようなところを隠すことができると。ご家族と関係者の方に配慮するような捜索活動もできると考えています」
9月、大好きな鈴木さんと訓練中のファニー。行方不明者の捜索に見立て、Tシャツのにおいを頼りに記者を捜してもらいます。さっそくルートを辿るファニー。
記者
「私が回った木の近くをしっかりと嗅いでいます」
体は小さくても、その嗅覚は人の4000倍以上とも言われます。かすかなにおいを辿って、見事、発見することができました。
鈴木さんは、小型でも警察犬として活躍できることを伝えたいと話します。
飼い主 鈴木博房さん
「愛犬を警察犬にしてもらって、少しでも手伝っていただければ」
そして、先月の審査会。初挑戦とは思えない早さで、順調に、においのついた棒を見つけていきます。
飼い主 鈴木博房さん
「若干の減点はあるけど完璧だね。よかったよかった。デビュー戦で最高だね」
審査会の結果発表は、来年の1月。ファニーと鈴木さんの二人三脚は続きます。
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