静岡県富士市に、保護された犬や猫の譲渡や適正な飼育の啓発などを行う県動物愛護センターがオープンしました。施設の愛称は「しっぽのバトン」。かけがえのない命をみんなでつないでいこうという思いが込められています。

11月22日にオープンした県動物愛護センター「しっぽのバトン」は、富士市大淵の旧県立富士見学園の跡地に開設されました。老朽化したこれまでの「県動物管理指導センター」を閉所し、今回、事業費9億円をかけて整備。整備費の一部はクラウドファンディングで募りました。

新しい施設には、保護された猫が過ごす展示エリアや、飼い主になることを希望する人と相談を行うマッチングルームもあります。

また犬20匹、猫90匹を保護できる譲渡室や、健康診断のための検査室を設置するなど、動物愛護に重点を置いていて、殺処分を行う設備はありません。

静岡県内で殺処分された犬や猫の数は2024年度33匹で、年々数は減っていますが、依然ゼロではありません。今回新たに施設が整備された背景には、犬や猫を殺処分せず、保護しようという気運の高まりがあります。

県動物愛護センター 塩崎康永所長
「1頭でも命を救っていくということで考えていきたいと思います」

県動物愛護センター「しっぽのバトン」は、命の大切さを考えてもらい、つないでいく施設としての役割が期待されています。

※県動物愛護センター「しっぽのバトン」
場所:静岡県富士市大淵2158
開館時間:午前9時から午後4時45分まで
休館日:年末年始