江戸時代中期に建てられた山口県長門市の岡藤家住宅の主屋などが、国の登録有形文化財に登録されることになりました。

登録されるのは長門市三隅中の赤間関街道沿いにある「岡藤家住宅」の主屋など5件です。

岡藤家住宅は大正時代初期まで続いた造り酒屋で、江戸時代の1798年に萩藩の仮本陣に指定されています。離れや茶室などを含めた5件が登録の対象で、地域の歴史的な景観に寄与していることなどが評価されました。

主屋は江戸時代中期の建造で土間が広く、間口が大きい町家です。

茶室は中廊下を挟んで南に四畳半の茶室と北に三畳の間があり、中庭の景観が楽しめます。

土蔵は調度品の収蔵庫で、外壁がしっくい塗りの重厚な造りです。

岡藤家16代目 岡藤英生さん
「この建物自体は約250年から270年ぐらいは間違いなくあるだろう。そういうものを後世に伝えていけるということでなんとか頑張りたいな」

東京在住で建物を管理する16代目の岡藤英生さんは「地元の人が使いやすい活用方法を考えたい」と話していました。

岡藤家住宅主屋など5件は21、国の文化審議会から文部科学大臣に答申され、官報に告示後、正式に登録されます。

長門市内の国の登録有形文化財はこれで13件になります。