聴覚障害があるアスリートの国際大会デフリンピックで、熊本県関係選手が2人いるサッカー男子日本代表が、準々決勝を戦いました。

沖村アナウンサーの現地リポートです。

記者「デフリンピックサッカー競技は、福島県のJヴィレッジで開催されています。日本代表は予選を2勝1分で通過。メダル獲得に向け今日の準々決勝でイギリスと対戦、湯野選手・中尾選手ともに先発です」

デフリンピックサッカー男子日本代表に選出されているのは、社会人チームイロンデル熊本FC所属、八代市出身の湯野琉世(ゆの・りゅうせい)選手と熊本市在住・中尾悠人(なかお・ゆうと)選手の2人です。

湯野選手は企業とアスリート契約を結び、ドイツにデフサッカー留学した経験も持つプレーヤーです。一方の中尾選手は二級建築士として働きながら代表入りを果たしました。

日本のディフェンスは4バック。センターバックを湯野選手と中尾選手の熊本県コンビで組みました。

デフサッカーは、5人の審判全員が旗を持ち、笛と合わせて試合をコントロールするのが特徴です。


試合は前半11分、フリーキックからイギリスに先制を許します。

後半14分、日本は左サイドで、コーナーキックを獲得。

ショートコーナーからファーサイドへのクロスボール、それを身長190cmの中尾選手が頭で折り返した後、岡田拓也(おかだ・たくや)選手が右足で合わせて、ゴール左隅に流し込みます。

中尾選手のアシストで日本が同点に追いつきます。

そして、後半35分、西大輔(にし・だいすけ)選手のゴールで逆転した日本が準決勝進出を果たしました。

(左)湯野琉世選手と(右)中尾悠人選手 ※今年7月撮影

中尾悠人選手(24)「なかなかセットプレーで自分の良さを生かしきれていなくて、どこかできっかけを作りたいと思っていたので、あのタイミングで仲間にパスができて良かったです」
湯野琉世選手(25)「高さは中尾選手に任せて、あとは全部自分がやるつもりで次の試合も勝ちたいと思います」